建設業許可のプロとして知っておきたい業者数推移の雑学

おはようございます。GATENJUKU代表のこばやしです。今日は、東京都行政書士会の総会が開催されます。2年間、建設宅建環境部の協力部員として微力ながらお手伝いしてきましたが、その活動へのご意見とかご質問とかいただくわけです。無事終わることを願って止みません。

それはさておき、今日は、昨日の記事「建設業許可業者数の調査結果、もうチェックしましたか?」の続きです。

プロとして知っておきたい業者数推移の雑学

昨日記事にした調査結果の詳細を見ていると、下のような平成10年度末からの建設業許可業者数の推移グラフが出てきます。これも毎年の調査結果で発表されているのですが、大変興味深く、色々なことが読み取れます。

 

ピークは60万者→現在は46万者強(業者数2割減の事実)

グラフを見ればすぐわかることですが、建設業許可業者の数は、平成11年度末(平成12年3月末)をピークに年々逓減しています。ピーク時は60万業者あったのが、今回の発表では46.5万業者。実に2割強の減少です。これを多いと見るか少ないと見るかは、人それぞれだと思います。ちなみに、宅建業者は約12.5万業者、産廃業が延べ数で約20万業者であることからすると、それでも圧倒的に多い業者数です。

業者数や就労人口が減っている建設業界。今、国は”生産性向上”や”働き方改革”を唱えていますが、抜本的な改革が必要でしょうね。個人的には、お客様の”生産性向上”にスポットを当てて、色々な取り組みを始めています(^^)

気付けましたか?不思議な循環。

次は、先輩方なら当たり前のお話なのですが、ここ10年くらいに開業した方はあまりご存知ないお話です。何かというと、前述の平成11年度末(平成12年3月末)からの業者数の減り方に注目してください。3年マイナスが続き2年プラスになり、また3年マイナスが続き2年プラスになり…と、”3年減少2年プラス”と循環していることに気付きます。これはなぜか?

ご存知の方も多いかと思いますが、平成6年まで建設業許可の有効期間は3年でした。平成6年に業法が改正され、有効期間が5年に延長され、現在に至っています。この時、当時の許可業者さんは、自動的に許可期限を2年間延長することになりました。これにより、昔からの許可業者さんを含めた絶対数の多い3年間と、新しい許可業者さんが増えるのが多い絶対数の少ない2年間が生まれたわけです。これが、”3年減少2年増加”の発端です。

では、なぜ昔からの業者さんが多い3年間が”減少”になるのでしょうか?

鋭い方はおわかりですね。それは、許可の更新期限を迎えるからです。絶対数が多いということは、許可期限の満了を迎えても更新しない業者さんも多いのです!なので増えるよりも減る方が多くなり、結果として、”3年減少2年増加”という循環が生まれています。

この循環通りなら、来年はまた微妙に減少の見込みです。しかし、その下げ幅が小さくなってきているのも見て取れます。来年微増になるか微減になるか、注目してみてくださいね!

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