税理士さんは「役員は少ない方が良い」と言うけれど…

おはようございます。GATENJUKU代表のこばやしです。今、2008年に放送されたドラマ『流星の絆』にハマっています。中島美嘉さんの挿入歌「orion」、宮藤官九郎さんの脚本、そして戸田恵梨香ちゃんの可愛さ、いずれも秀逸!それはさておき、今日は、役員(取締役)についてです。

【その4・役員】気づいていないリスクをきちんと認識してもらおう

平成18年の会社法施行に伴い、それまで取締役は3名以上いなければならなかったのが、役員の人数は1人でもOKとなりました。あれから10年超が経ちましたが、個人事業からの法人成りや独立即会社設立といったケースでは、社長1人の会社が結構多く、法改正が良いかたちで作用している実感があります。しかし、こと建設業においては、1人会社はリスクも大きいです。そして、お客様はそのリスクに気付いていないことが多いので、行政書士として、きちんと説明して気付いてもらう必要があります。

役員が1人の会社のリスクとは、”建設業許可が維持できないリスク”です。

建設業許可を取得・維持するためには経営業務の管理責任者(以下、経管)が必要です。そして、経管になるには、現時点では最低でも5年の工事請負に関する経営経験が求められます。この点、役員が1人の会社だと、せっかく許可を取得しても、いつまで経っても次の経管候補が育たないことになってしまうのです。

もし役員に万が一のことがあった場合、役員そのものは従業員なり親族なりから選べば会社は存続することが可能です。しかし建設業許可業者さんの場合は経管がいなければいけません。そうなると当然5年の経験が必要となるわけですが、気付いたときには時既に遅し。廃業届を出して、また1から経営経験を積み重ねるほかありません。無許可になってしまうと、元請業者さんからは仕事が制限されるなど、マイナスの影響が出るのは容易に想像できます。

長々書いてしまいましたが、このような事態になることだけは防がなければなりません。そのために我々がいます。最終的に決めるのはお客様ですが、気づいていないリスクに気づかせ、選択肢を増やしてあげるのが、我々の仕事です。設立に際しては、次のようにお伝えすると良いでしょう。

「 1人だと上記のようなことがありえます。なので、失礼ながら社長に万が一のことがあっても許可が維持できるように(従業員さんを路頭に迷わせないように)、取締役を複数置いて次の経管候補者を育てておく必要があります。また、可能であれば、今すぐなにかあっても良いように、5年の要件を持っている方を取締役に入れておくと良いですよ。 」

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