おはようございます。GATENJUKU代表のこばやしです。今週28日(月)に開催された中央建設業審議会の基本問題小委員会で、許可要件に関してかなり踏み込んだ議論がなされたようです。
「経営業務の管理責任者」は今後どうなっていくのか?
既にSNS等で何人もの方が取り上げていらっしゃいますが、建設業許可の許可要件である経営業務の管理責任者について、廃止することも含めて検討されているとのことです。良くも悪くも参入障壁になっていることは以前から言われていますが、最近は事業承継の観点からも見直しを求める声が上がっています。
予定があって小委員会の傍聴には行けなかったのですが、業界紙等によると、経営業務の管理責任者の要件緩和の方向性(例えば、5年の経営経験は廃止する等)に加えて、経管の要件を廃止した上で経営管理を的確に遂行することができる知識及び経験を有する人を配置・届出させる等、色々なアイデアと可能性が出てきているようです。
個人的には、今回の報道で2点気になることがありました。1つは、あちこちで『経管廃止!』のようにやや行き過ぎたというか誇張気味に報道されている点です。まだまだ今後どうなるかわからないと思っていますし、経管という名前ではなくなるかもしれないですが、産廃業許可のように取締役の講習受講が現実的なラインではないかというのが個人的な見解です。
もう1つは、社会保険加入を許可要件にすれば、経管に求める財務管理能力と労務管理能力を担保することになるというよくわからない意見です。社会保険に加入をすることが、経営の安定性や労務管理能力を補うことになるという論理がまったく理解できません。この論理がまかり通ってしまうことがないように、国にはきちんと議論を深めていただきたいものです。