役所が受け付けてくれてしまうことの罠

おはようございます。GATENJUKU代表のこばやしです。昨日のブログを書きながら、僕が師匠の事務所にお世話になったときのことを思い出していました。

行政が受理してくれた=正しく理解できている、わけではない!

僕は、平成16年11月にアルバイトとして師匠の事務所にお世話になり、行政書士業界デビューをしました。当時は、決算書の「け」の字もわからないまま、勘定科目の意味もわからないまま決算データの入力をやっていました。師匠は昔ながらの職人タイプの人なので、丁寧に教えてくれることはありませんでした(笑)でも、それがかえって良かったのかもしれません。自分で調べて、確認して、意味づけをして、ということを繰り返すことで、今の土台を作ったと思うからです。

さて、昔話はさておき、建設業許可業者さんが毎年提出する決算(事業年度終了報告)届は“わからないまま”やっていても、書類上のつじつまがあっていれば、大半の行政は受理してくれるのが現状です。

自分が初めて手がけた書類が無事に受理されたときの安堵感は、格別なものです。そして、やっているうちになんとなく「こうやれば良いんだ(=行政は受理してくれるんだ)」みたいな感覚が自分の中に形成されていきます。「行政が受理してくれた=正しい書類が作れた」と思ってしまうわけです。

しかし、それは違います。大きな勘違いです。落とし穴です。幻想です。

僕自身、何もわからないところから始めて、「決算(事業年度終了報告)届は、なんとかなるな」と思った時期がありました。「転記すれば良い」「ノウハウは何もない」とさえ思っていました。しかし、今は違います。前にも書きましたが、建設業財務諸表を作ること=決算書を翻訳することです。

日本語を英語に翻訳するのと同じです。翻訳するにはルールを知る必要があるし、単語も覚える必要があるし、業界特有の言い回しも理解する必要があります。より正確な翻訳をしたい、よりお客様のためになる翻訳をしたいという一心で、建設業者さんの決算書と日々向き合っています。

「行政が受理してくれた=正しい書類が作れた」という勘違いをしたままだと、それ以上学ぼうとしないでしょう。学ぶ姿勢がなければ、成長は止まってしまいます。役所が受理してくれたことに甘んじることなく、成長し続けて、学びをお客様に還元できるようにしていきたいですね!

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