4月5日(火)に、顧客の心をつかむ建設業財務諸表の極意セミナー(初級編)を開催しました。今年から始めた本セミナーも3回目となりましたが、今回も満員御礼で開催できましたこと、ご参加いただいた皆様に心から御礼申し上げます。
初級編(第3回)を受講された方のご感想(twitterより)
セミナーをご受講いただいた方から、twitterでたくさんの感想をいただきました。その一部をご紹介いたします。ご感想をいただきました皆様には、この場を借りて御礼申し上げます。
- こういう深度の学びがあることが本当にありがたいことです。この内容を独学で得る時間を考えたら投資としては受講しない手はない。実務への落とし込みについてもすぐに取り組める内容でした。
- 簿記の知識に疎く、取っ付きにくい用語が沢山出てきてアレルギー気味でしたが、今回の授業を受けて「物は考えよう」だなと思えるようになりました。大変有意義な時間でした。復習して使える知識に出来るよう頑張ります。
- 未受任の私にも理解しやすい基礎的な部分から、数多くの実務から得られる理路整然かつリアルな対応策まで、本当に多くの学びをいただきました
- 初心者でも大変わかりやすく、中級編も申し込みました。
“初級編”の参加者は、行政書士開業1,2年目の方や建設業務未経験の方も多くいらっしゃいます。なので、1度も建設業財務諸表を作ったことがなくてもセミナーの内容がスッと頭に入ってくるように、実務のイメージが湧きやすいように、お伝えすることを心がけています。それが功を奏しているのか、「わかりやすい!」というお声をいただくことが多いです。
(写真を撮り忘れたため、写真は第1回のものです)
完成工事原価報告書における「労務費」と「経費のうち人件費」の違い
説明をよりわかりやすく!迷子になる人が出ないように!と工夫を重ねた結果、3回目ということで、セミナーでの話し方もだいぶ安定してきたように思います。
また、今回は講師として成長を実感できたのが大きな収穫でした。成長を実感できたのは、完成工事原価報告書における「労務費」と「経費のうち人件費」の違いについて説明しているときでした。建設業財務諸表における人件費問題は、必ず誰しもが一度は混乱し、悩むポイントです。実際、懇親会での質疑応答もここに集中しています。
一口に「人件費」と言っても、建設業財務諸表には4つの人件費が登場します。
- 損益計算書>販売費及び一般管理費>従業員給料手当
- 完成工事原価報告書>労務費
- 完成工事原価報告書>経費>人件費
- 兼業事業原価報告書>人件費
これらをお客様にどうやって説明するのか、税理士さんが作成した決算書からどうやって人件費を区別するのか、モヤモヤされている方も多いのではないでしょうか。
営業部門や経理・総務などの管理部門といった現場に出ない人の人件費は、上記1「従業員給料手当」に該当します。また、現場に出る人のうち工事に係らない人の人件費は上記4「兼業原価の人件費」に該当します。(兼業事業原価報告書を提出する許可行政庁はほとんどなく、主に経営状況分析の際に求められることになります。)
問題は、「労務費」と「経費のうち人件費」です。この2つの違いについては告示を読んでもいまいちピンと来ないため、その区別をなんとなくでやってしまっているのではないかと思います。しかし、これは建設業法の観点で考えると、リスクになる可能性があります。
今回のセミナーでは、こうしたモヤモヤや悩みを払しょくする説明ができたと手ごたえを感じています。ネタバレになってしまうのでここでは説明できませんが、理解のヒントは“移動産業”です。
建設業財務諸表における人件費問題でお悩みの方は、ぜひ本セミナーをお試しください!