おはようございます。GATENJUKU代表のこばやしです。4月下旬の建通新聞さんに興味深い記事が出ていました。
建設業界への入職者を増やす1番シンプルな方法
その記事では、平成30年間の建設業について様々な数字を紹介し、「経験したことのない激しい変化をたどった時代」として振り返っています。
1989(H1) | 1999(H11) | 2009(H21) | 2018(H30) | |
許可業者数 | 51万者 | 58.6万者 | 50.9万者 | 46.5万者 |
就業者数 | 578万人 | 657万人 | 517万人 | 503万人 |
入職者数 | 52.2万人 | 55.1万人 | 32.1万人 | 26.8万人 |
年収 | 347万円 | 427.3万円 | 400.8万円 | 462.4万円 |
年労働時間 | 2198時間 | 2021時間 | 2028時間 | 2041時間 |
建設投資 | 73.1兆円 | 68.5兆円 | 42.9兆円 | 57.2兆円 |
公共事業費 | 7.3兆円 | 9.4兆円 | 6.4兆円 | 6.9兆円 |
※建通新聞平成31年4月26日号の記事より抜粋
パッとこれらの数字を見て、「やはりリーマンショックの影響は大きかったんだなぁ」と思いました。
2008年のリーマンショック後、建設業は景気後退の影響を大きく受けました。建設投資の大幅な減少がそれを物語っています。税収が減った影響もあり、公共事業費もかなり抑えられていますよね。これに加えて、2011年には東日本大震災もあり、2010年代前半は“試練”と“再出発”の時期でした。
そして、僕が注目したのは、「入職者数」の減少です。上の表でも、ピーク時の半分以下になってしまっています。記事では少子高齢化、人口減少を理由に挙げていますが、それは建設業界に限らずどの業界も一緒です。それよりも建設業界そのものの“あり方”に関わっているものと考えています。
リーマンショックの影響もあって、建設業界が2010年代前半に低迷していたのは事実ですが、今は比較的皆さん好調に推移していて、以前に比べればきちんと利益が出ている会社が増えています。上の表でも、労働時間が横ばいな部分は改善していく必要があるとしても、年収は増えているんですよね。
しかし、低迷していた時期の印象が強すぎるのか、「大変なわりに、儲からない仕事」という印象が色濃く残ってしまっている気がします。そこにはリーマンショックの教訓、先行きが不透明なことがあるのはもちろん承知しています。しかし、あえて言わせていただきたい。
「建設業者さんにはもっと儲かってもらわないと困ります!」
建設業界で働く人が、やりがいのある仕事を全うし、きちんと会社に利益をもたらし(ここ重要!)、納得の報酬得られるようにすること。そして、それを発信すること。これが建設業界への「入職者数」を増やす一番シンプルな方法です。
そのために自分にできることを、これからも考え、実践し続けていきます。